デブサミ2011に行ってきました

2月18日にDevelopers Summit 2011の2日目のセッションを聞きに行ってきました。前回はデブサミ2009に行ってきました

(2/21追記)資料はデブサミ2011 資料・Togetter集、各所の感想はデブサミまとめまとめ:2011から探すと見つけやすいです。

以下、印象に残った部分のメモと感想です。今回はメモは少なめ。

【18-B-1】プログラマが知るべき、たったひとつの大事なことがら

「学びつづける姿勢」というテーマを軸に前半は和田さんの半生について、後半はその経験から導き出された学びに対する姿勢を中心に語られていました。技術系ではなく啓発系の話で、やる気を与えてくれる内容でした。

話の広がりと収束の具合が、まるで小説を読んでいるかのような印象を受けました。計算して話を組み立てていたのでしょうかね。→いろいろ練っていたそうです。

  • やってみせる
  • 学び続けるこつ
    • 身の回りをプログラミングする
    • 毎年新しい言語を学ぶ(達人プログラマ)
  • 若い人から学ぶ
  • 技術の学びは「らせん」
  • TDDは自分一人で始められる

学び続けるというのは自分でもそうありたいと思っているところで、ここ数ヶ月は毎日1行でも良いのでコードないしはドキュメントを書くということをやってます(ただし休日は除く)。年のせいなのか、一気に集中して何かをやるというのがなかなかできなくなってしまったところがあるので、今のやり方があっているのかなと思います。

本当は仕事でもどんどん学んで行きたいのですけど今は舵取りという立場を期待されていて、自分は技術的な部分は広く浅く触れるにとどまり詳細はメンバーに任せるという進め方になっています。もちろんそこにも学びはあるのですけど、おいしそうな仕事が目の前に転がっているのに手が出せなくてもったいないなと思っています。

【18-A-2】次世代ジオロケーションサービスの開発手法

Yahoo! Open Local Platform(YOLP)のお話。

共通基盤上でみんなでデータを集めてみんなでそれを使いましょうというのがテーマだったでしょうか。前半は地域情報に関する一般的な話で、後半はYOLPのAPIなど技術的な話でした。

最近のスマートフォンタブレットの勢いを見ると、地域情報に基づくサービスの需要は今後ますます増えて行くのではないかと思いますので、共通化の取り組みは進んでいって欲しいですよね。

【18-B-3】これからの「アジャイル」の話をしよう ――今を生き延びるための開発手法とスキル

新しい契約形態での受託開発サービスの話も出てきました。セッション中では価値創造契約と呼んでいました。SaaSのビジネスモデルを受託開発に持って来るという発想。

  • 受託開発のマネージャで腹をくくる
  • 自己組織化
  • 自己責任
  • Iron Triangle
    • CostとScheduleを守るのがアジャイル
    • Scopeを守るのがウォータフォール
  • 仮説
    • システムの価値:システムがどれだけ長く使われるか
  • リスク
    • 売上とコストが比例するという受託開発のやり方そのもの

セッションの中ではアジャイル開発での苦労話もありました。アジャイル開発ですべてが解決するとは思いませんが、それでも96%のプロジェクトがウォーターフォール開発(IPAのソフトウェア開発データ白書2009)という現状はおかしくてもっとアジャイル開発が適しているプロジェクトは多いのではないでしょうか。今は発注者も開発者も経験値が不足していて苦労も多いでしょうけど、今まじめに取り組んでいる組織は将来得られるものが大きいのではないかと思っています。

【18-D-4】Expression Blend + SketchFlow で始めるRIA開発 - 開発者向けセッション

これは失敗。前に同じような内容のを聞いたことがありました。話を聞き始めるまではすっかり忘れていたというぐらい記憶の奥の方に眠っていましたが。隣のGoogle App Engineを聞いておけば良かった。

プラットフォームが変わっても.NETのスキルがほぼそのまま転用できるというのは良いですね。

テクノロジ自体は面白そうだし良くできているなという印象で使ってみたいと思わせるものですが、案件として出てくるのは相変わらずWindowsフォームだったりするわけですよ。みんながスマートフォンに慣れてくると少しは変わりますかね。

【18-C-5】Eat your own dog food! - アマゾンにおけるAWSを用いた社内システム移行事例 -

Amazonは自社のシステムでAWSを使っているそうです。そりゃそうかというところですが、自社製品を使っていないITベンダーなんて山ほどありそうですから実は珍しいケースなのかもしれません。

電気のようにITリソースを安価に手軽に提供したいと話していました。いずれはそうなるのでしょうね。別にCPUやストレージが手元になくても、情報さえ手に入れば良いわけですからね。今でこそ当たり前になりましたけど、OSインストール済みのマシンが数分で手に入るなんてすごいですよね。

【18-B-6】ChromeChrome OSChrome Web Store

  • Chrome OSのデモ
  • Webアプリの流通
    • いかにユーザに認知してもらうか
    • どれだけアクティブに利用してもらうか
  • どのようなアプリが良いか
    • 機能の絞り込み(ユーザの期待に的確に応える)
    • 画面全体を活用
    • リッチなエクスペリエンス
    • 美しさ
    • スピード

Chrome OSという言葉は聞いたことがあったのですが、どういうものが全然知らなかったのでデモが見られたのは良かったです。

すべてがWebになるのだからそれに合わせたOSが必要だろうというので作ってしまうのはすごいですね。とは言っても、クリエーターやデベロッパーについては当面PCが必要だと思いますし、だとするとそれ以外の人についてはAndroidで十分じゃないのかという気もします。出発点が違ったもののChrome OSAndroidが同じところを目指して統合されるというのはあるかもしれません。

Chrome Web Storeで流通するアプリですが、HTML5ないしはその周辺技術が必須という感じですね。来年のデブサミではHTML5の開発環境の話も聞けるようになっているでしょうか。